気になる産後の抜け毛(1)…いろいろある原因、あなたはどのタイプ?

女性の頭皮ケア

産後は抜け毛が増えると言いますが、その原因が最近の研究でだいぶわかってきました。

原因は急激なホルモンバランスの変化

通常時と、妊娠出産時、そして出産後のホルモンの分泌量のバランスは、それぞれ全く違います。

そして、そのホルモンバランスの切り替えが急激なため、個人差はありますが大量の抜け毛や産後うつなどを引き起こします。

通常のホルモンバランス

具体的には、通常女性のホルモンバランスはエストロゲンとプロゲステロンの波が排卵を境に交互に優勢になるようホルモンが分泌されています。そして、プロスタグランジンが分泌され、月経(生理)が促されるサイクルを繰り返しています。

プロスタグランジンは、人間が痛みを感じる閾値を下げて痛みを感じやすくさせる作用と炎症を引き起こす作用があり、陣痛や生理痛はこれらの量が関係しています。

妊娠時のホルモンバランス

通常プロゲステロンの分泌が減るところ、妊娠するとそれを維持するためHCGが分泌されプロゲステロンの量が出産まで増え続けるようになります。それと同時にエストロゲンも分泌量を増やしていきます。

エストロゲンは、乳房の中を通る乳腺を発達させ、母乳を作る準備を促す役割もあります。

出産以降のホルモンバランス

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胎内で赤ちゃんを育てる必要がなくなると、エストロゲンは産後2日目あたりから急激に分泌量が減り、産後5日頃までに妊娠前量に戻ります。

人によっては妊娠前より分泌が一時的に下回ることがあるため、抜け毛の量の個人差が出てきます。

この急激な変化の影響で、セロトニンを始めとする脳内神経物質の働きも弱くなり、産後うつや抜け毛、肌荒れなどを引き起こしやすくなります。

さらにこの時期は、母乳を生産するプロラクチンや、子宮収縮、出産時の回復や夜間の授乳でもすぐに眠気が来て眠れるようにする作用や、作られた母乳を乳管洞まで運ぶ働きをするオキシトシンが分泌されます。

このオキシトシンは、出産後に赤ちゃんにおっぱいを吸われる刺激で分泌が促されると言われているため、出産後の1ヶ月の間は母乳の出がいいかどうかではなく、回復の為にも吸わせることを勧めるところもあるようです。

プロラクチンは黄体に作用してプロゲステロンの分泌を維持します。プロゲステロンは排卵の抑制と、エストロゲンを補足する役目もありますので、これらのたくさんの種類のホルモンがバランスを取りながら、しばらく生活することになります。

そして月経開始など含め、約1年かけて通常のホルモンバランスに戻ります。

脱毛が出産後2ヶ月から4ヶ月頃から始まることが多いのは、妊娠中に体に蓄えていた栄養量とも関係があるかもしれませんが、まだまだ正確なところは分かっていないようです。

抜けた髪は栄養補給で予防

このように妊娠出産、産後では急激なホルモンのバランスの変化が起こります。

そして、栄養バランスの良い母乳が作り出し与え続けることで、ギリギリ体に吸収されていた場合は、ミネラルやビタミンなどの栄養素が足りなくなり、育毛分の栄養が確保できない状況になるという事です。

次の回では、原因別の対策を説明していきます。

2015.10.03
[ライター] W・I(33歳・女性)

歯科衛生士として長年医療従事者として勤務。仕事の傍ら、ライターとして医療を中心に様々な執筆活動を継続中。 また、子育て経験から育児や親子関係に関する記事や、イラストの作成も得意。

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